7、血圧低下およびその療法 心臓収縮期血圧100mm以下は低圧と称し、消耗性の疾患に多くみられる。すなわち伝染病、出血、虚脱、ショック、および血管拡張性薬剤使用後などにしばしば現れる。 [療法] 原因が不明な場合には、対症療法を施すほかはない。処方する薬剤はストリキニン、カンフル、カフェイン、エーテル、アドレナリンなどで、虚脱に対して効果はあるがいずれにしても一時的なものである。 アドレナリンをあたえれば心臓拍動は遅緩して強盛となり、血管の収縮は腹部内臓および筋肉に著しく、脳および肺の血管には影響が少ない ...