2017 脊髄反射的療法、現代語訳

Afina現代語訳117、肝臓性自家中毒

健康体であれば、腸内の有毒物質は吸収されないか、あるいは無害にして対外に排出することができる。しかしこれら防御の主役である肝臓が機能不全であれば有毒物質は血中に混入してしまい、臨床上、肝臓性中毒症を起こしてしまう。試しに門脈をちょくせつ上行静脈に結紮し、肝臓を全身の血行から除外してしまうと、神経性症状を呈するだけではなく、肉を食べさせるとなくなってしまうらしい。これが肝臓性自家中毒の本態である。このような自家中毒においては肝臓は鬱血腫大して著しい知覚過敏となり、ほかに器質的な変化は生じない。これにL1、2、3を叩打して肝臓の収縮反射を起こさせると肝臓の血管は収縮し、血行を強盛にさせるものだから、その鬱血は消散、腫大および知覚過敏は減退し、多量のインデカンを排泄する。

アングロインディアンは古くからの習慣として、肝臓から多量の血液を吸引すれば、あらゆる疾病によるそれぞれの症状が消え失せ、とても爽快になるといい、さかんにこれを行う。その方法の起源は、はなはだしい痔の出血によって肝臓が減縮することによって考案したものらしい。〔療法〕

肝臓 中毒

療法としてL1、2、3の打療のほか、飲食の節制、ならびに腸内発酵を防ぐことで効果がある。

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