2、肺の収縮反射
一、局所叩打による肺の収縮反射
胸部の一部を打診槌および打診板で叩打すると、その一部分肺は収縮して濁音となる。しかし、もし心窩部を叩打すると収縮していた肺はただちに拡張する。ただしこれは数秒間のことである。これをX線で透視すると、叩打によってその部分がしばらく真っ黒になり、空気がなくなってしまったことがわかるが、これもしばらくすると再び鮮明となる。だがこの反射現象は鼻粘膜をコカインで麻痺させておくと現出しない。
二、脊椎刺激による肺の収縮反射
収縮反射は脊椎においてはC4、5の打療法で一時的に両肺の収縮を喚起する。