2015 ゴッドハンドを科学する。

ゴッドハンドを科学する。②

①ゴッドハンドを科学する第2弾。2015年8月9日---

先生方も少ないからやりたい放題やれるんじゃないかなと。
「資料は後から届いたら配布させてもらうということで、せっかくなので小柳先生から導入部分から講義を始めていただこうと思います。」(拍手)「(トイレの案内は省略)姿勢を正しまして、では、先生に礼」「お願いしまーす」

はい。前回が5月でしたね、5月にやりました。それでたくさん用意してきて講義中に詰めこめられなくて逃げたのでという感じで、今日はその続きということでやろうかなと思ったんですが、思ったんですがというか続きなんですけど、前回は自律神経系と体性神経系がどんなふうにシンクロしてくるのかというところを話したかと思います。

で、今日は、ちょっと違う方向から見てみようと、違う方向から見るというよりは我々が手技者として営業していく中で相談される問題というのはむしろ運動器疾患が多いだろうと。運動器疾患を調整するときに実はそれが自律神経系から操作をすると、案外簡単におさまるものが見当たるなあと、結構な確立で見当たるなあということで、その辺を今日は話してみようかなと思っています。

で、実技に関して言うと、星状神経節という、交感神経の塊があるわけですけれども、これを押さえこむと。押さえこんで交感神経節の役割をいくらか減らしてやろうと、抑制するというような形ですね。で、押さえこんでみると、いうことをぜひですね、今日はやりたいと思っています。

で、それ以外の手技に関して言うと、実はまだ、あんまり考えていなくて、その辺いきあたりばったりで行こうかなぁと思っているんですけども、何かその、そうですね、これを今日は解決したいなとか、前回のことだとか、前回のことじゃなくても何なら自律神経系じゃなくてもかまいませんので、もし何か質問なんかあれば、そしてリクエストなんかあれば聞いておいてから始めようかなと思います。

何かありますでしょうか。そうですね、まぁ前回、前回やったのはどちらかと言うと体性-自律神経反射というか、体性から感覚的な刺激を入れて自律神経的な反応を起こすということをやりましたけれども、今日は逆ですよね、星状神経節を調整して、運動器を調整すると。だから逆です、内臓-体性反射というような形になります。その辺は資料を見ながら話したほうがわかりやすいでしょうから、資料が来たらもう一度話します。そうですね、じゃ逆に、今日、きょう五十肩だとか、いらっしゃいますか。ま、痛みがあるという方がよいわけですけれども。

「午前中から鼻水が。風邪とかじゃなくて何か出ているので、抑えてもらえれば」
そっか、じゃあそれをいってみましょう。先生ですか?
「もういいですか」
はい。そうですね。どうしましょうかね。この間やったやつでやってみましょうか。いつごろからですか。
「今日の午前中、10時に朝練来て、集まったメンバーに頸のこととか話し始めたら鼻水がずるって来て、垂らしそうになったりとか。」

鼻水が出るということは頸から上の交換神経レベルが下がっているということですので、これの交感神経レベルを上げてあげればいい。ただ、実際のところ交感神経レベルをあげるという意味では横には寝かさない方が効果があります。あとはただ、横に寝た状態でっていうのをクリアしてなおかつ効果が出せればいいかなと。この間やったのは内庭を使って、内庭じゃないや、照海を使って、照海のツボがありますけども、これ腎経のツボです。照海という踵の内側のツボを使って、圧-自律神経反射を起こすと。で、上半身の交感神経レベルを少し、全身の中では優位にもっていくと。そして、それをやるんだったらじゃあ、照海じゃなくてもいいんじゃないっていうので内庭を使って操作をして、内庭を使うと完全に取れるということをやりました。

で今、さわった感じで言うと、照海の左側に圧痛がありそうです、なので、圧痛点の方が反応が強いということですから、圧痛点を操作するということでやりますか・・・。あ、誰か先生の身体を観察したいという方、いらっしゃいますでしょうか。・・・じゃあ、お願いできますか。田川先生の頸椎の2番とか3番あたり、そのあたりの可動性を見てみてください。『(誰かしゃべっているけどわからず)』まあまあ、その感じ。2番と3番の間くらいで見てみましょう。じゃあ、胸椎の1番2番はどうでしょうか。「それとか硬い」『右側が』右側の?『一番…』それをま、これあんまり、そうか、説明できんのかな(笑)たとえばこれで変わったりします。『ずっと押してるんですけど』

はい、あ、ぼくもずっと押してます。まあ、実際のところ、そのなんていうか、押し方の問題ですよね。僕はちょっと強めに押してます。で、関節しようという感じで押していて、そういう意味では僕が押している方がより圧が強いという感じになっています。「そうです、そうです」で、上半身の交感神経レベルを上げると。上げるというか、上げると考えてかまわないです。上げておいて、鼻の調整をしていると。でそれが、今C2とかですか。「今まだD1です」「でも鼻を常にむずむずさせていないと耐えられなかったんだけど、今もう鼻動かさなくて大丈夫になった感じです」まぁ、これとあと照海というツボを使っているんだけど、照海じゃなくてもかまわないんで、よりその痛いところの方が効果はあるだろうと。

なので、これやり始めると説明が難しいなと思って困っちゃってますけれども、まあ結果を出すという意味では結果が出ているので大丈夫なんだけれども、上半身の交感神経レベルを上げる、そして鼻を通すと顔に行っている交感神経の効果器が、D12から上っていって、上頸交感神経節ですね、これがC2の前、C2C3の前なので、という流れでここが緩んでくれるという、雑だな(笑)で、鼻はどうですか。「今ね、細かいことを言うと、たぶん、さっき杉本さんがこう下の方を押さえていたときはそんなに触れられていなくてそっちが強かったから効いてきたんだけど、今C2の圧とそっちの圧が同じくらいになったらまたちょっとむずむずしてきた感が」

うーんとですね、何を僕が悩んでいるのかと言うと、顔からの顔のその特殊感覚とかやっている、目とか鼻とかっていうものから交感神経に戻ってくる求心路っていうのは一応ないことになっている。ないことになっているのに結果が出ているのに悩んでいるっていう感じですね。実際のところでは三叉神経だとか、三叉神経の脊髄路みたいなのがありますから、そういうもので効果が出るんだろうと思います。わざわざ施術をしづらいものを選んじゃったなぁという感じです。じゃあ、あと他にやれることとしては、いろんなことがありますけれども、じゃあもう一つ触ってみましょうか。何ならコリを取れば治るのかもわかんないということで言うと、ちょっと頸を触ってみて、頸のどれがとかありますか。

『・・・(誰かが触っている)』比較的左が固い。圧-自律神経反射というのは抑えた側の反対側の交感神経レベルが少し上がっている、比較的上がっているというものですね。なのでそっか、頸を押さえたら頸が・・・「なんかそんな感じかも」鼻水はどうですか。「鼻水はけっこういいかも。さっきまでね、こうやっていないといけなかったので、今そんなに動かさなくても。」じゃあ、杉本さんありがとうございました。ちょっとじゃあこれをおさめて終わりにしましょうか。

なので、今その足の方に圧を加えて、交感神経レベルを、その上半身の交感神経レベルを上げるということをやりましたけれども、だから逆を言えば上の交感神経レベルを直接上げてしまえばいいということになります。しかもまあ、とりわけその、D1D2から鼻に神経はいっていますので、これの交感神経を鼓舞してあげると。深呼吸してみましょう。エイッと(田川先生を施術)。今鼻のとおる感じは「いいです」という感じです。「ありがとうございます」

クライアントが来たときに鼻が詰まって困っている。というときには、足を押さえてあげるというのは恰好いいかもしれない。恰好いいけれども、実際のところは上の、鼻にはT1T2から行っているので、T1T2をもってそこをバシッと刺激してあげる。そうすると交感神経がバーンと上がるので鼻が通ってくるというものですね。ま、鼻の通し方というのはいろいろあります。あと無臭症の人が来た、いってみましょうか。

あのー、そうですね。きょう自律神経の話ということなんだけれども、その話をする導入になるかなと。そういえば。
「あのーあと、味が味覚がなくて、においもなくて、もうじき何も見えなくなるんじゃないかなと」
(笑)ほんとですね。何か違う理由があるかもしれないけれど、ちょっとチャレンジしてみましょうか。コーヒーって匂いするんでしたっけ?
『します・・・』じゃあちょっとコーヒーのにおい嗅いでみましょうか。
「する」しますか・・・(爆笑)味はどうですか。
「あんまりしない」味がしない、そっか。味がしない。じゃあそれを頑張りましょうか。
「注射を打つとわかるようになるんです。今日はちょっと調子がいい方なんです」
あ、あ、それは良かった。

「もう一口飲むね。喉かわいちゃった」もうちょっと飲んでください。あれ、何の話だっけ?そうそう、無臭症か。僕あの、僕の自慢話として無臭症のクライアントみることが多くて、ま、百発百中ではないけれども。寝てていきましょう。それで、先生あの、手ぬぐいみたいなのって持っていますか?持っていないですよね。その、味がしないというのが、それそこだから例えば唾液が良く出るようにしてあげるとか、口の中の血流を良くしてあげるだとか、そういうことすればきっと味がするようになってくるだろうと思うんですね、で、鼻もそうです。匂いがしないというものに関して、その匂いっていうのは匂いを感じとる細胞の問題なんだけれども、そもそもここに血流が欠けていれば匂いがしない、どんどん死滅していくという状況にあるわけです。

だからこれを匂いがするように交感神経レベルを下げてあげればいい、ということですね。なので直接、直接やってみます。それこそ、唾液腺を刺激するとか、そういうことをやればいいのかもしれないですけれども、せっかく自律神経の話をしているのでその、直接上頸交感神経節を押さえてみます。上頸交感神経節って何だっけっていう方もいらっしゃるだろうかと思います。資料をね、あとで配ってそれを見ながらまた話をしようかと思いますけれども。

「痛いからすぐ抑えるね、自分でやってると」はい。
先生のその、矢作先生の上頸交感神経節まわり、非常にその、緊張感という。そもそも、そもそも左の胸鎖乳突筋の硬さがちょっと尋常ではない。なにかしらのその疾患を抱えていたりするとそういうこともあるかもしれないですが、
「すごい痛いんですけど、どのあたりまで我慢すればいいですか」
最後まで我慢してください。そんなに、そっか、どのくらい痛いですか?逃げたい?
「うーん。今ね、ビデオが回っていなかったら暴れてる…」
こんくらいでどうですか。

「うん、それくらいだったら暴れなくて済む」今、ちょっとさわってはいない。こう、組織ごしに、まあいずれにしても組織ごしに触っているんだけど(もやもやしゃべっていて起こせず)交感神経幹というものが、この間いらっしった方たちはけっこう覚えているかなあと思うんですが、脊柱の前に走っている、でその脊柱の前を上ってきて、顔の中に入っていく。顔の中というか、頭の中に入っていくと。それが(?●●?)上の交感神経を血管を収縮させたりしているということです。抑制の刺激なので、そこそこ時間がかかります。そしてどこまで抑制するのかというのもいろいろ、それぞれあると思うんですが、その、そうですね、ま、気を見て呼吸が入ればとか、いうことはあるですけれども。これ痛い?

「うーん」まあ、矢作先生みたいなクライアントが来た場合はちょっと今日は厳しいので、次回という話をしてあげるといいですね。今日一回だと難しいと。まあ、いくらか変わりましたので「あぁ、変わったねぇ」どうでしょうか。先生ちょっとじゃう、匂いと、味と。「コーヒー」偶然ですね。カメラに。(笑い)「あっ、すごい。」ほんとですか。「すごいすごい。」「あーなんか喉乾いてたからおいしい」あーよかった。味は?「味はね、苦みが濃くなったけど、匂いがすごい」ああ、ほんとですか、ほんとですか。味がまだなんですね。「あーすごいね」まあまあ、そう。味の相談は僕あんまり受けたことがなくてよくわかんないだけど。「でもすごく痛かったよ」あ、ほんとですか。そうそう、クライアントの方々もみなさん、痛い痛いって言ってます。ははは。可愛そうにって言いながら僕はやってますけれども。けっこうそんなことよりも悩んでいらっしゃいますからね、みなさん。鼻が利かないってことがそれほど辛いのかっていうのが、僕は経験したことがないのでわかりませんけれども、それこそその、他県からいらっしゃいますから。鼻が匂いがしないんだって言って、わざわざ。「ありがとうございました」はい、ありがとうございます。

『逆に~』はいっ。『あの効きすぎて悩まれるのも多いとは思うんですけれども』鼻の匂いが効きすぎる『はい。そういうのは興奮させれば逆に取れるんですかぁ?』まあ、取れるでしょうけど、それはやりたくないですよね、そんなにその健康には良くないですよね『でも結構匂いでこう嗚咽してしまうくらいの』あ、あ、あ、そっかそっか、はいはいはい、嗚咽してしまうということは何かその迷走神経的な反射が起こっているだろうから、『ここの問題だけではない』だけではないですね。例えば胃が荒れてたりとか『あー、鼻だけじゃない』じゃないんじゃないかな。じゃないかと思いますね。『鼻だけの問題と思って、結構どうしたらいいのかなぁとか』つわり的なものですね、そういえば。つわりとかよく言いますよね、匂いがすると吐きそうになるとか。『逆をすればいいのかなって単純に』逆というか、そうですね、田川先生にやって差し上げたようなことをやればいいのかということでも、そうでもないと思います。『それは違う?』ええ。やるとそれはそれで、匂いはね、たぶんしてくると思います。

『わかりました、すみません』ま、なかなかその自律神経の問題というのはこうオートマチックに変わるんだけども、どうしてもその情動ですとかいろんなものが重なってくるので、なかなか綺麗に出すというのは非常に難しかったりします。どれほどその、どれだけ条件を整えられるかっというのも一つの戦いになってくるのだろうと思います。それこそその、なんでしょう、これから施術をしますよという了解を取るとかいうことが結構重要ですよね、はい。じゃあ、資料を配りましょうか。

「まだコピーから戻ってきてないので、後半はあります」後半はある。ぜんぜん大丈夫です、それは。「できればまとめて全部みなさんにとってもらったほうが多すぎるので」はい、じゃあそれはそれで行きましょう。じゃあ、前回の復習から行きまーす。あ、今のところで質問はありますか。
「13頁からはできてるんです」ああでもまぁ、特に大丈夫かな。一回まとめた方が、だってまたばらばらしたらわかんなくなりますからね。「ぼちぼちだとは思うんですけど」「コピーが遅いんです、セブンイレブンに比べて」そんなことはよくあることです。えーと、あ、はい。

「レベル上げたり下げたりするのはどれくらい●●」
人によるという感じですけれど、実際は、レベルを上げたり下げたりということでコントロールするというのは一時的なものです。ですからむしろその何かがものすごく抑制されているか、あるいは何かがものすごく興奮しているかっていうものを一回解除しておいて、一回寝かせて、整えてその後の結果を期待したいといったところです。だからその指導も重要になると思います。

活のリズムを整えてとか。その、それこそ自然治癒力を引き出してくれるということだと思います。交感神経レベルが高すぎて困っている人がいるとしたときに、じゃあ下げればいいか、下げればいいかっていう、実際施術は下げることをやりますけども、それが下げたからと言ってそのたとえば、2時間後に下がっているかといったらわからないですよね、リバウンド的なものがありますからね。下げると上がるのかな。

この間あの、バセドー病の人の、これはむしろ僕がききたい感じなんですけど、バセドー病の方が居て、この人無臭症だったんですよ。無臭症で鼻の調整をして、1回で匂いは出て済んだ話なんですけど、肩こり、頸こりもきついということで調整をしてあげて、で2回目が終わった後に円形脱毛症になったって言って。円形脱毛症ってバセドー病は多いものなんですけど、まぁなので円形脱毛症になったんだ、そっか、じゃあ血流を増さなければならないので、ぜひ来てくださいという話をしましたけれども、怖いから行きたくないって言ってましたけどね、その人はね。ま、実際それはどんな風に作用しちゃうのかもしかしたら僕がしたことがそのまぁ、自律神経というのは波ですから、一回下げたものがドンと上がっちゃったのか、とかっていう心配をちょっとしましたね、うん。

まあ、そういうこともあると。そういうこともあるっていうか、そもそもその交感神経レベルを下げるとか、星状神経節を押さえこむということ自体が危険な手技ではないけれども、ただまぁそれがほぼ、ほぼ大丈夫だろうけど中にはそういうこともあるのかなというのも考えておくべきかもしれません。ね。

それと、そう、それとそうですね、交感神経レベルを下げるために星状神経節を押さえこむということを僕やってますけれども、これが危険なんじゃないかっていう意見ももちろんあります。ましてその、マネジメントできる人であればいいけども、対応できない、例えばパニック症になったりするんじゃないかというですね、不安のメールをいただきましたけれども、大先輩からですね、確かに交感神経の交感神経幹、触った瞬間というのはドンと上がりますから、パニック症をもともともっていれば、もしかしたらその瞬間に起こっちゃうかもしれないというのはあると思いますね。ずっと押さえちゃえばいんじゃないの? っていうのが僕の感覚ではあります。そもそもパニック症があるという時に我々ができることとしては、交感神経レベルを下げてあげること、それこそ星状神経節であるとか中頸、上頸交換神経節を押さえこんであげるということが我々のやるべきことなんで、ま、押さえちゃえばいんじゃないかなというところでは考えてます。

そもそも僕自身はその、今回その、円形脱毛症になったという話を聞いたのがこれが一番、ひとつ、ひとつだけですかね、ネガティブな意見があったとすると。でもう一つあったとすると痛いという話はあります。頸を押さえられるのが痛い。ただまぁ、結果を見て行くと無臭症の人たちに対して僕はほとんど、ほとんど全員上頸交換神経節を押さえこむという手技をやっています。でそれで大変効果が出ているという中で効果の出ていないおばあちゃんが一人だけいて、何で私だけ匂いがしないの?っていうおばあちゃんがいるんだけど、その人は痛いから触らないでっていう人なんですよね。いやいや、さわったらいけるんじゃないかなーと思うんですけど、という駆け引きを毎回やってはいるんだけど、難しい。難しいな・・・。

「一息つかれましたら、こちら1番からみなさん並んで取っていってもらってよろしいですかね」あの、資料をじゃあお願いします。(・・・みんな並んで資料を取る時間・・・)
はい、ではですね、紙芝居から始めようと思います。はじまりはじまり~。(パチパチパチ)

はい、ゴッドハンドを科学するっていうね、大変な名前がついてますけれども、僕がつけたわけではございません。僕がゴッドハンドだっていう訳でもございません。均整法の説明をですね、やっていたときにゴッドハンドを科学するっていうタイトルがいいんじゃないのっというね、広告マンのアドバイスでそういう名前に決まりました。で、一枚あけてください。

で、ここで神経系です。神経の話が混乱するよねぇという話が前回から始めました。なんとか神経なんとか神経ってなってるけど、それってどんな分類になっているのかと。自律神経って言っているけれども、自律神経とは何なのかということですね。軽くいくと神経系というのは末梢神経と中枢神経の2つにわけられるということです。これが結構重要なことですよね。で、我々が直接操作を加えているのは末梢神経ですね、で、その中に機能的な分類と構造的な分類があって、構造的な分類としては、脳神経、脊髄神経、この2つですね。そして、そしてというか、中枢神経系の中に脳と脊髄があって、末梢神経の中に脳神経と脊髄神経があると。脳から直接出ているのが脳神経、そういう話ですね。

で分類としてもう一つ、機能的な分類として、体性神経と自律神経があると。ここでやっと自律神経というのが出てきます。で、自律神経自体はもともとはその遠心性のものとして定義されましたけれども、求心性もあると。迷走神経に至っては8割、9割が求心性であると。交感神経に関しては半々くらいだろうということで言われています。ですね。もうちょっといえば例えば交感神経の求心性神経というのは痛みを知覚していると内臓の痛みを知覚しているものであるという言い方がされています。

じゃあ、次の頁行きまーす。自律神経というのは反射を起こします。その分類として3つあって、内臓-内臓反射と。自律神経が自律神経に反射を起こす。もうひとつは体性-内臓反射というのがあります。ま、これが我々が普段やっていることですね。身体の表面を叩いたりねじったりして内臓に効かせるということをやっています。この中に脊髄反射とこれ開けてますけれども、上脊髄反射ですね。脊髄反射と上脊髄反射というものが考えられます。で3番目、内臓-体性反射と。我々が普段読み取っているのはこれですよね。内臓が身体の表面に反射を起こしていて、痛いだとか凝っているだとかそういうようなことになっています。

では次の頁行きまーす。これはひとつの大きさということで3つ並べてみました。脊髄、脊髄というのは背骨よりは短くて、だいたい頭から出て腰椎1番とか2番ぐらいまであります。で、それ以降は細く、馬尾と言いますけれども、ポニーテールみたいになっていると。で、それが背骨の穴から一つずつでてくると。31対ありますよという話です。でそしてそれが出てきました、そしてその中に交感神経ですね、ここでやっと自律神経の話になりますけれども、交感神経というのはC8あるいはT1という言い方をしますけれども、T1からL2までから出て、一回脊椎の前に脊柱の前に結びます。これが交感神経幹ですね。で交感神経幹はT1からL2までだけではなくて、頭の中にも入っていくし、おしりの先まであってそこからまた、おしりの先まで行ったものがもう一度脊髄神経に乗って足の方まで行くと。いうような経路をたどります。

で次の頁行きましょうか。ま、これは輪切りにしたものです。脊髄から出たものが、交感、えー、交感神経幹に入ってそしてもう一回出てきて、脊髄神経に入っていくと。そして、皮膚であるとか、立毛筋であるとか汗腺であるとかというところに行くんだよ、というのが見てもらえればわかるのかなと。まあ、これは、これあの、ただあんまり流すのは勿体ないですけれども、ちょっとおいかけると忙しいですからこれはこのままいきます。

じゃあ次の頁行きます。交感神経系の神経回路とこれがまあ立体的でわかりやすいだろうとこれを持ってきました。ただ、ひとつこれはたぶん間違いなんじゃないかなというのがあってですね、白交通肢ですよね、白交通肢っていうものがあるんだけども、グレーって書いてあるから灰白交通肢のことになっちゃってるんかなー、ま、そこまでみないからいっか、っていう話ですけれども、(板書中?)こうなってて、脊髄神経に乗ってきたものが一回交感神経幹の中に入ります。

もう一回脊髄神経に戻っていくんだけども、この入っていくときのものが白交通肢なんだけど、グレーって書いてあって間違ってるんじゃないかなと思います。ただ、この流れですよね、この流れをぜひ覚えておいて欲しいということで、まあ、覚えなくてもいいけども、そんな風になっているんだよということを理解していただきたい。これが白交通肢と灰白交通肢っていうのがあるんだけど、白交通肢と灰白交通肢が二つあるのはT1からL2まで。で、それより下、それより上は、この白交通肢がないんだよと。かな。そうそう。でなんでないのかというと、交感神経幹から脊髄神経にはいっていくものとかないからということです。これがこのあいだ話していた上脊髄反射のからくりです。手から入れた刺激、足から入れた刺激というのは脳で一回理解して脊髄に、全身に降りてくると。なんだけど、体幹で入れた刺激というのはどう言ったらいいでしょう、脊髄反射を起こすと。脳まで行かなくても脊髄反射を起こすんだよと。脳にも行くんだけど、脳に行く前にも脊髄反射を起こすから直接刺激が入ると言っても過言ではない、ということです。

これはまあまあ、そんなようなものなんだよということで、先に行きながらまた説明していこうと思います。それで、次は数字で見る交感神経幹ということで書いてみました。何を見てもらったらいいかというと、最初のこのムカデみたいな絵を見ながら見てもらえればわかるかなと、理解しやすいかなと思います。交感神経幹っていうのが頸においては3つ、上頸交感神経節、中頸交感神経節、そして星状神経節があるよと。で、胸部、胸のところでは10個から12個、椎体は12個あるんだけども、10個から12個ということです。1個少なかったりするということですね。で腰は4つ、仙部は4から5個と、いうことになっています。ちょっと少ないということですね、節が少ないということです。背骨は31個にわかれているんだけど、その前で結んでいる交感神経の節はちょっと少なくなっているということです。先行きまして、白交通肢というのはさっき言ったように、14から15、つまりTの1からLの2まで。12たす2で14から15ということです。でとりわけ今日、必要なところとしては頸の3つ、上頸交感神経節、中頸、で星状と。で上頸交感神経節というのが一番大きいです。で中頸というのはまああったりなかったりしますけれども、もう一つは星状神経節。流れの方向でいえば、胸椎、胸髄か、胸髄から出たものが星状神経節、中頸神経節、上頸神経節とのぼっていくということです。のぼって行ったものが結んで顔に行ったり心臓に行ったりすると。

で、原寸大で絵を書きました。一番下ですね、星状神経節というのはCの7、8、1が融合していて、まあ3センチもないと。2.8センチということです。そんな厳密に言えんのかっていう話ですが、2.8センチあって、ここに今書いてある絵はコピー100%なので原寸大です。原寸って書いてあるもんね。これくらいってことです。で、その次。何というか、話がちょっとなかなかその、絵がやっぱり必要なのでコピーはしてきたんだけど、コピーはしてきたけどまだよくわからないという感じが、伝わりづらいかもしれないけど、人っていうのはだから、分節ごとに別れているんだよっていうのを伝えたい。

次の頁を見てください。分節図っていうのを3つならべてみました。分節ごとに神経が並んでおります。神経がじゃないや。神経で分節が並んでおります。我々がよく知っているものというか聞いているもの、とりわけその均整学園で言えば、伊藤先生がとても強調してくださっているものですけれども、デルマトームというのがありますよね、デルマトームというのは皮膚に、皮膚の分節ということです。脊髄神経が皮膚に来たときにこういう分割をしているんだよと。たとえば、おへそであればDの10番から出たものがおへそのあたりを支配しているし、乳頭であればDの4番ということですね。でこれが皮膚と。で、筋肉を、筋肉も神経が支配しておりまして、でなんとなく、だいたいこの筋肉はこの神経だろうというのはわかっています。これが筋節というものです。これがミオトームというものですね。(板書してる)これがだから脊髄損傷なんかの症状としてみていくと。みていくっていうか、わかってきたというような歴史があります。

で、もう一つが骨ですね、これ骨節と書いてありますけども、これがスクレロトームというのがあります。骨自体は知覚されてたりはしないんだけども、骨膜ですね、骨膜に至っている神経と。ある程度分かっていると。ほんとかなって気がしますけれども、ある程度、わかっていると。生きていなければ、知覚できないはずなのに、骨がどんだけさがせるのかっていうところはあると思います。ただ、そういう風にわかれていますんで、骨もわかれているし、筋肉もわかれているし、皮膚もわかれていると。

で次行ってみましょう、次の頁。主な骨格筋の神経支配。絵がとても簡略化されててわかりやすいなと思ってこの絵を持ってきたんだけれども、やはりこれも間違いがあって、さてどころに間違いがあるでしょう。頸の方ですね、頸の方から出ているもの。5671って書いてあるんですね。頸髄神経は1234567、8で1番、T1ってなりますね。その8が抜けているっていうことですね。だからたぶん絵を書くときに何か間違えたんでしょう、きっとね。ま、8はですね、たとえば筋肉で言うとこういう、、こういうやつですね。第一関節曲げたりとか。こういうの、筋力テストをやっていけばどこの椎体レベルで何かが起こっているのかっていうのがわかってくると、いうものです。はい。でそしてイロサシ問題がその次にある訳ですけれども、その前に星状神経節のところをいってみましょうか。資料としてまとめてはきたのだけれど、それよりは見てもらったほうが早いだろうと。

もう一回行きます。これが脊髄神経。黄色いのが出ています。これが、1234567、こいつがここですね、これがこれの、どういったらいいかな、これのところからLの2番までですね。ここから、この、ここの領域から交感神経というのは出てくると。で、これが出てきました、で前で結びます、で上に行きます、そしてここから出てきますとか。っていうのをやっているわけです。それはあの、下肢に関して言えば、L2とかから出てきたものが下に下がっていって、そのシナプスしてという言い方をしますけれども、ニューロンがニューロンをまたいでですね、下りてくると。ということです。

で、星状神経節ですね。星状神経節というのがどこにあるかと。どこにあるかと言うと、この234567、ま、7のとこというか、8というか1というか、7と1の前ですね、ここんところにあると。その、それこそ横幅1センチ、縦が2.5センチ、2.8センチのものがここにあるんだよと。これがだから胸から上の交換神経の中継点ということになります。星状神経節、例えば上頸交感神経節というものも結局は星状神経節を通っ上頸交感神経節へいってそこから目に来るとか鼻に来るとかいうことをやっています。なのでこれを触りたい。これを押さえこめれば、交感神経をコントロールできます、ということです。

そして交感神経をコントロールできれば五十肩も寝違えも怖くないよということになります。ま、五十肩に関して言えば、動かないものについては、関節を動かさないと動いてはこないですけれども、痛みですよね、五十肩の痛みみたいなものは星状神経節のブロックであるとか、そうとう軽減します。これを触るときに前回もやりましたからなんとなくですし、やってない人たちももちろんいるんだけども、見ててもらえばわかるかと思うんだけど、頭です。でこっちに鼻があって、頸を持ちます。で寝かせてます。胸鎖乳突筋がこうあって、で胸鎖乳突筋のその、こっちが何だろ、起始かな、起始の方の裏側にあるので、この胸鎖乳突筋の裏からですね、回り込んで抑えるというようなことをやりましょう。胸鎖乳突筋の前から例えば、星状神経節ブロックの注射であればこの胸鎖乳突筋の前から刺すんだけど、なぜなら直線だから。だけど、我々はその指でやるので、回し込んでですね、胸鎖乳突筋の下から持って行って星状神経節を押さえる。押さえると交感神経レベルが下がります。ホルネル徴候っていうのがあって、その名前は覚えなくてもいいんだけど、ここらへんで例えば肺の癌とかがあったりしたときに、癌って固いのでこれが盛り上がってきて、交感神経幹を押さえこむ、星状神経節を押さえこむと例えば涙が出るとか、そういう症状を呈してきます。目が開かないとかね。なので、それの簡易版というか人工版というのを手で作っていくというのをやりましょう。

だれか、誰かというかちょっと、ちょっとじゃあ隣の人を見て、この人なんか交感神経幹を押さえてあげた方がいいんじゃないかなみたいな、例えばですね、C7T1あたりが盛り上がっている人とかね。っていうのが特徴的です。あるいはその、逆にその胸椎がへこんでいるような、前にいっちゃっているよみたいな人たちとか、そんな印象。あと何だろうなぁ。。ま、いろいろありますけれども。あ、それこそあの、肩が肩甲骨が脊柱よりで狭まっちゃっているとか。あるいは、さわってもらいたいとか、ありますか。さしあたって僕の手の心配をすると細い人がいい。でも太い人の方が、頸の太い人、身体の大きい人の方が、ぎゅっと緊張感ある人の方が多いと思います。その観察をじゃあ、やってみましょうか、隣同士で。遠慮せずに先輩の背中を触っても大丈夫ですよ。先輩すぎると一人ぼっちかもしれませんね。前回やりましたから。(全体ザワザワしはじめる。互いに観察している様子)

はい。じゃあ、モデルは決まりました。いや私がっていう人、いますか?
(引き続き、ザワザワ)
はい。モデルが緊張しますけれども、モデルがいます。場所としてはこの前にある訳です。でこの前にあってもちろん体性神経に反射していきますので緊張が取れると、いうことで、とりわけ見ると、ここの盛り上がりが気になりますよと。できっとこっちに緊張感があるんだなというのが言えます。それこそその、肩甲骨の内側ですね、を見ると、肩甲骨の内側がこの、右が狭い感じがありますし、右が狭いですね。でこの右の狭いのが広がってきてくれればいい感じです。その評価としては、感覚の評価としてはね。でここも緊張感が取れればいいなという感じです。

では先生、あおむけでお願いします。「はい」こっち足。何を一番心配しなければならないかというと、頸動脈洞なんかを触っちゃって、頸動脈洞なんかっていうのはその、喉仏の結んだところの胸鎖乳突筋の内側あたりにあるということなので、そこらへんを触らなく、まあ、触ってもいいかなと思いますけど、触ると、触って過敏な人だと気絶したりはします。ただ、寝かせているので気絶したところで(笑)今、やさしくその、僕の感じでいうとやさしく触っています。。。今これはどうですか?「気持ちいいです」親指で押さえ込んでいます。『頸椎で言うと何番あたりです?』頸椎で言うとDの1番と7の間。『触診できるんですか』触った感じで言うと、やわらかいそのなんでしょう、醤油の『醤油!?』ただ、慣れないと触ってもよくわからないと思うんだけど、慣れない場合はぎゅーっと抑え込んでおけば筋肉が骨があるなっていうのがわかるとさしあたって変わってくる。これがだから心臓で言えば、右心室右心房ですね。に枝分かれしている、右側であるとか。心臓の問題があって左がどうこう右がどうこうっていうことであれば、そこから推し測っていくということができると思います。(みんな口々にしゃべっており会話ではなさそうなのでテープ起こし割愛)

これをちょっとやってみましょうか。
これですよ、だから。これさえあれば(笑)これを横において。
あ、そっかそっか、コツを言いましょう。コツを言うと、突然指を持っていくっていうのはわかんなくなりますから、指を横から持っていきます。で、横突起かな、横突起、背骨の脇にあって、そこを巻き込ませていくと。ただ、それだと腕神経叢を挟んじゃうので、近々しびれがでます。だからこれをちょっと挙げる。ちょっと挙げるとここさわっているのでこれでじーっとしておけばOKです。『隙間ありますかね、筋肉の隙間ありますか』そうなんですよ、筋肉の隙間あります。隙間を縫って。あの、斜角筋の調整もやりたいなと思ったんですけど、時間もあれですから斜角筋もとりあえず。ま、とりあえず触って、時間があれば斜角筋やって、で最後に前に触る練習をしましょう。

もう一回行きます。親指を横からあてる『6番、7番』そうですね、7番『7番の横突起にあてる』あてます。第一関節あてます。で、まわしこみます。ちょっと浮かせます。ま、これがその実際の普段の調整に使わなくともかまわないと思う。他の操作で効かせることはできるんだろうと思うんだけど、これが実際にその星状神経節を触りました、交感神経レベル下がりましたというのも見えてくると構造が見えてくるということになります。構造が見えてくるとしくみがわかってきて、これをやらなくても他のことで効かせることができるということです。そういう志の高い技です。

じゃあペアでやってみましょう~。
(互いに施術中でザワザワして30分くらい経過)
「では後半始めたいと思います。一度こちらを向いてくださーい。では小柳先生お願いしまーす」
はい、頑張ります。20頁を見てみましょうか。20頁に斜角筋の図があります。右下に20って書いてあるところ。星状神経節を触ろうとするときに邪魔になるものとしては、この胸鎖乳突筋は非常に邪魔ですよね。もう一つが、この前斜角筋、ですね。前斜角筋がぎゅっと緊張していてなかなか届かないと。なので、この全斜角筋のストレッチ方法も一緒にくっつけておきました。左下、左下ですね。トラベルという人のやつ、トリガーポイントというのをたぶん最初に言い始めた人ですかね。トラベルさん。でこのトラベルのトリガーポイントマニュアルというのは、検索するとインターネット上に全頁載っかっているので、見てみるといいかと思います。その中の全斜角筋のストレッチ方法、このDとかいてあるところをご覧ください。伸ばしたいほうに頸を曲げてそこから上を向くと。いうのが全斜角筋のストレッチ方法と。さらにそのおしりに手を敷いちゃった方が角度がとりやすいと書いてありますけれども、こういうことをですね、あの、誰かやってみましょうか。全斜角筋が緊張していますっていう人。えーっとね、何がいいかな、頸が回らないとか、頸が横に行きづらいとか、ありますか。誰でも大丈夫です。

じゃぁ、この中で体が一番小っちゃい人いますか?
「はい」はい。よろしくお願いします。仰向けでお願いします。「頭はどっちがいいですか」頭、あ、じゃこっちがわで仰向けでお願いします。これ何もそんなにその、みなさんにご指導するようなことでもないんですけど、全斜角筋というのは胸鎖乳突筋の向こう側にありますね、これを伸ばすのに角度を、こうもってきて、今これ左側の全斜角筋を伸ばそうとしています、こうもってきておいて、上を向かせる。こんなところで角度がつくと。それこそその、息を吸ってきたときにすっと抜くと。息を吸ってきたときにすっと抜くと。きゅーっと引っ張っておいて、ぽんと。いうようなことをやると、あれですよ、筋肉操縦法をやると良いと思います。というのをやってみましょうか。じゃあやってみましょう~

。(互いに操縦中ザワザワ)さっと終わってやらなくて良いと思います。
今、どこまで行ったんだっけ。前斜角筋か、前斜角筋を今、伸ばすの、だから中斜角筋だったら横向きにさせてひっぱる、後斜角筋であれば反対側を向かせて背中側を引っ張る、背中側というか後頸部ですかね。うなじあたりを伸ばしてあげるということで良いと思います。でそれをやるとより触りやすくなるものですね。触りやすくなるし、そもそもの交感神経幹のレベル自体も下がってはくるだろうと思います。今その斜角筋って結構地味な操作ですけれども、斜角筋の緊張を取るっていうだけでも結構その頭部の症状というのは軽減されてくるものですね。ことごとく、それだけでやってる鍼灸師なんかもいらっしゃるくらいです。頸から上って言ったら斜角筋っていう人たちもいます。

次の9頁をちょっとじゃあ見てみてください。右下の9ですね。右下の9.そもそも、その間の5月にやった東京支部研修会で自律神経をやるとなったときにそっかそっか、全国講習会の前だしということで、全国講習会の準備というつもりで僕自身が挑みました。そしてその中で交感神経幹、これが見えていればいろんな話が見えてくるんじゃないか、村松先生が全国講習会担当してくださってましたけれども、交感神経幹がみえてれば話がまた見やすいだろうなあということでその準備というつもりで話しました。

ということなので、全国講習会が終わった今となっては、復習というような形で見て行きたいな、振り返っていきたいなと思います。そうすることで定着させていきたいというねらいがあります。で、イロサシっていうのがありましたよね。手の9頁がそれですね。手の胸椎の脇の4側のD6の4側で伸筋だったり屈筋だったりを見て行くと。でこれはいったい何なのかという話だと思います。全国講習会に来てなくても、そのちょっとお話しましょう。手に行っている交感神経あるいは、頸から上に行っている交感神経というのはさきほどから言っていますように、胸から出て交感神経幹に入って、そこが上行してそこで星状神経節なり他のところなりというところでむすばってそこから広がっていく、手の方に移っていくというものです。で、上肢の交感神経、腕の交感神経、手の交感神経というのは一般的には良く聞くのは6番から上ということで聞いています。2番、D2ですね、D2からD6のところで出てきて、交感神経幹に入って、でその交感神経幹を上って星状神経節に入ってそこでニューロンを変えて、手の方に行くんだよというのが一般的です。というのがここに書いて、書いていうか、この図ですね、右にある図見てください。Tの3456ですね。3456から出ています。3456から出て、SCGというのが交感神経幹と。で、これに入って、ん?SCGじゃないや、SCGって書いてあるこの縦のラインですね、縦のラインに入ってそして上に上がっていって、そして星状神経節から脊髄神経に入って腕にいくと。で、もう一つのラインが書いてはあります。T2T3T4からですね、動脈にですね、沿っていきます。手の交感神経というのは非常にわかりづらい。というものです。

そもそもその手のデルマトーム自体も実は結構怪しくてそんなに綺麗に出るものかと、伊藤先生がですね、そういう話をよくしてくださっています。何かというと、脊髄神経に乗っていく交感神経と、そして、動脈に沿って走っていく交感神経があって、でこれがそのクロスするからわかりづらいというものです。ただ神経が、背骨から出て頸の前で結ばってそこから手に行くんだよというのがおわかりいただけたかと思います。これが、イロサシ問題ですね。

一般的にはだから知覚であるとか、運動の体性神経ということで言えば、手というのは頸から出ているわけです。だから不思議だということです。不思議だというか、レベルがありますよね。そもそもそう聞いてああそうなんだと理解する、もしくはそこに疑問を持つということですね。疑問を持つにはある程度理解があって、手の神経というのは頸から行っているよね、頸から行っているはずなのに何で胸で操作するのっていう話になってくるわけです。それが、胸で操作すると自律神経を介してということですね、介して手に影響することができるというのがイロサシの問題です。

で次の頁をいきましょう。10頁。痛みの調整上重要な神経、これあの、これもこの間の全国講習会の復習です。村松先生が資料としてあげておいてくださってものですね。痛みの調整上重要な神経、これ全て読む必要はないと思うんですが、最初のところですね。痛みを調整する際に心得ておかなければならない非常に重要な神経は、第8頸髄神経、そして、第6胸髄神経、そして第2腰髄神経と第2仙骨神経であると。ここが重要なキーポイントということになっていると、いうことを書いてあります。

で次の頁のさらに次ですね、12頁良いでしょうか。8622と書いてあるところです。8622というのはつまりC8ですね、C8、D6、L2、S2と。いうことでこれもその村松先生の資料からひっぱってきたものです。これを見ると、やはりですね、自律神経を見ているのは明らかという感じですね。第8頸髄神経のところに頸、脳、筋肉をやっていると。一方操作しただけでも左右に応じると。これちょっと特殊な着眼点かなという気はしますけれども。左なら左、右なら右というのが一般的です。これが、そうですね、C8レベルで特に特徴的に左右に効果が出やすいということで書いてあります。でその次、D6ですね、D6は上下のバランスということで書いてありますね。そして腰部、臓器?かな。左右の運動系ともに影響していると。いうことが書いてありますね。

その次は骨盤臓器の左右バランスと。S2と。で次の13頁をみてください。これのモトネタとして『神経療帯療法』っていう、これ間中善雄先生っていう非常に有名な、亀井先生も何度かひいて話してらっしゃいます。間中善雄先生の、これは本というか、間中善雄先生がドイツの医者が書いた本を翻訳されて出版した本。その中に「移行分節」というのが出てきます。この移行分節読んでみましょう。Sさん、Sさんは脊髄と交感神経幹のある一定の場所、すなわちC8L2S2にいわゆる移行分節なるものがあることを生理学的に立証した、これは大変重要な知見である。Sさんの定義によれば移行分節とは脊髄神経系と内臓を支配する自律神経系、両側の交感神経節状索等々を結合する唯一の分節をいうと。この分節には頭部・骨盤・生殖路へ向かう協力性インパルス、拮抗性インパルスを伝達する多数の重要な神経路が存在することは疑う余地がない。この部分は両者の神経系がとりわけ親密な相互関係にあるから反射的な症候や、痛覚的症候、リウマチ症候の原因となることが意外なほど多いのである。さらにここは体表反射療法に重要な意義があると。そうですね、C8の前にあるは星状神経節がありますでしょ、でそしてL2、L2の前に特に何とか神経節みたいなものはないわけですけれども、L2レベルから下に行く、交感神経というのは、そうですね、下半身の交感神経というのはL2を必ず通っているのです、つまり。そして頸から上の交感神経というのは当然C8を通っているということですね。そういう意味で強調していていいだろうということになっています。この移行分節というのが左右差ということで言うと、何というか、この、間中先生の翻訳した本の中にはそういう記述は見当たらないですけれども、亀井先生はそうおっしゃっていますね、だから、もしかしたら何か違う資料も、もしかしたらあるのかもしれない。

ということで次の頁をみてください。もう一つ先ほどの、8頁ですね、主な骨格筋の神経支配という、これもちょっと見てみてください。これはその本の中から読み取ったというよりはC8L2S2といえば何だろうかと、言ったときに頭に浮かんでくる場所として、体性神経、脊髄も腰膨大、頸膨大って言って、頸のところでふくらんでいる、足のところでふくらんでいる、何で膨らんでいるかと言うと、手足に神経が行っているからですね。これよく働くからということですけれども、それが出てくるのはC5からD1ですね。そして足もL2からS2のレベルが足に行っていると。S2から膝を曲げたりっていうのはS2でしょうか、で、爪先立ちとかがS1という感じになりますけれども、これがですね、自律神経の本を見ましょうか。自律神経の本はC8からL2、そしてS2からS4。S2からS4は副交感神経が出ているということになってます。というので見て行くと、ちょうど、ちょうど重なるのがC8のところとL2のところとS2のところ、今その僕のデザインが悪くて絵がですね、D1のところと頸胸移行部がちょっとわからないことになっていますけれども、つまりはC8ですね、C8、それこそ星状神経節が前にある場所ですね。

ここのところでひっかかってくるわけです。上脊髄反射という話をこの間しました。上脊髄反射というのは脊髄に入ったものが、脊髄反射ではなくて、いったん脳に上がって解釈されて下りてくるものを上脊髄反射といいましたけれども、手の中にもですね、完全にそれが自律神経系に反射を起こさない、脊髄神経、ん?、脊髄反射的に反射を起こさない。ん?あれ?脊髄反射を起こさないんだけど、脊髄反射を起こす場所もあるんだよと。例えば、小指であるとかですよね。小指であれば交感神経にバシッと刺激が入りますよとか。いうことになります。そして、S2、ハムストリングなんかをイメージしてもらうと良いと思うんですけど、S2にも刺激は入れることが出来ると。これは、脊髄反射的に刺激が入るということですね。そしてL2、これは大腰筋をイメージしてもらうといいんですけれども、L2で刺激を入れれば交感神経に脊髄反射が起こるというものです。それをこう、縫って、縫ってですね、刺激を入れたときに上脊髄反射が起こるんだよと。いうことができるのかなと。そういう意味でC8、L2、S2というのは非常に重要な場所ということになるのかなと。

それをまあ、こういうことも考えられるよというようなことですね。これ特に本にこういうようなことが書いてあった訳ではありません。はい。では次いってみまーす。で、D6は何なのかと。亀井先生が言っている、痛みをコントロールする時に重要になる4つの分節ですね、その中のD6はいったい何だったのかと、これはその間中先生の本には書いていないわけです。もうひとつその、じゃあ、D6って何だろうかと。で、さっきの、さっきのちょっと8622って書いてあった、見にくかった資料ですけれども、これのD6のところに上下の身体のバランスをとるという風に書いてあるところが、わかりますでしょうか。一応目のバランスをとる、これ上下のバランスをとると。神経が上に行っている下に行っているというね、脊髄のレベルですね、言っているのは交換神経しかないわけです。じゃあ、D6って何だったのかというのでちょっと僕の中で思い出したことを、これ生殖器講座ですね、D6性交の過不足、感度と。これあの生殖器講座のテキストの中にあるものですね。この中にD6は天地の間なんだというのが書いてあります。その性交の過不足が出るというのは僕はよくわかりませんけれどもD6は大脳その他あらゆる内臓に分岐を送っている重要な神経であって、この真ん中あたりみてください。精神的なもの、肉体的なものも全部現れる。D6は、D5以上とD6以下に分岐を送っていて、あらゆるところに分岐している。これはつまり、血管に沿って交感神経が分布しているということですね。D5は上に関係した神経の分布しかないD7は下にしか分岐を送らない、D6は天地の間と言われてこれほど重要なものはない、D5以上を天と称し、D7以下を地と称して、D6を人と称することもできる。D6が乱れれば、天が乱れ、地が乱れることにもなるというのが書いてあって、右の図を見てください。これ体性-内臓反射の本から取ってきたんですけれども、石川太刀雄ですね、石川太刀雄の本から持ってきました。T2から8番、T2から8、そして下肢から行っているものは10からL2ということになっています。これだから、本によってずれてくるものです。さきほどからちょこちょこ出てきていますけど、コピーを取って資料として使ってみようと思って改めて見てみると、この資料使えるなと思っても、何かとその情報がずれてくるものですね。でもそれくらい情報ってずれてくるものですから、なかなかその一冊の本を読んで信用するっていうのは怪しいと、いろいろ見比べた中で見て行かなければならない。で今この、その3つブロックがあって下のところですね、横線を僕が引いているやつ、交感神経系は全身の自律神経効果器を支配する。一般にT1からT6分節は頭部頸部上肢および◼︎ケイカク◼︎の自律神経効果器の交換神経支配と関連していると。だいたいT7L2、またはL3の分節は下肢、腹腔、骨盤腔の効果器を神経支配すると。いうのが書いてあります。これはエンタープランズっていうところから出ていたですね、『脊髄、脊柱、自律神経』っていう本がありますよね。すごく高い本でですね、25,000円する本でございます。今買えないんですよ、あ、でもただですね、Amazonで見ると、あと学校にはあります。学校にはあります。僕もインターネットで30,000円くらいで買ったんですけれども。今ね、Amazonで120,000くらいでありますからぜひ買って勉強されるといいんじゃないかなと。そうそうそ、今日ね、お見せしようと思って持ってきました。これですね。学園に置いてあって非常に詳しいので、これぜひね、ぜひというわけにはいかないけれども、学園に行って読んでいただけるといいと思います。

このT1からT6ですね、T1からT6が上肢に行っていて、T7からL2が下肢に行っているというのは僕も良くみかけるものですね。なので、T1から6、7からL2というのを信用していてもいいのかもしれない。とは思っています。ただ、その資料によってそういうズレもあると。で実際身体を見るともしかしたらまた違ってくるものがあるだろうと。そして個体差もあると。交感神経のたとえばその節がありますけれども、あれは特に人間において移動が多いということで聞いています。ラットなんかだとそんなに移動がないんだけれども、人間だったら節が12個だったり13個だったり11個だったり、差があると。個体差もあるということですよね。というような、ということで、D6が天地の間なんだということでたぶんこれが加わっているというものだと予想しました。そろそろ実技を挟みたい所ですけれども、特に実技を思いつかないので先に行きます。

いいでしょうか。あっ、そっか。イロサシをやってみたいっていうのもあって…時間もまだ大丈夫ですね。イロサシの所行ってみましょうか。イロサシ、9頁。痛みがあって背中に出るということであれば、僕自身臨床で使っているときには背中を見てこれが伸筋だな屈筋だなという風にあんまり見てませんというか、そんなに覚えてられなくて、まあだいたい4側くらいに出るだろうと手が問題だというなら6からT1の間で何かあるだろうとみてますけれども、これの、もしこれがちゃんとイロサシで出るのであれば検証したいなということで、手をつねられてもかまわないという方、(笑)痛みを出してちょっと見てみたいというのはありますものね。なかなかこれクライアントにできないことなので、痛くてかまわない人。・・・マジすか! よろしくお願いします。じゃあつねってもいいという? むしろつねりたいという人。

えっとですね、じゃあ、座ってもらった方がいいですかね。イロサシであれば手の伸筋の痛みはD6の4側に出ます。ので、僕の感じで言うと4番出てると頸から上に何かあるなという感じはありますけれども、4番探ってみて。4番は尺側になるか・・・痛みがあるか、しびれがあるか・・・特にないですか。「ないですね」
じゃあ3人一組でやってみましょうか。
痛いのがやだという人は痛くてもかまわないという人とやってみるといいと思います。

(互いに施術中の会話)
多少のつねりだったらやわらかくなるんです。むしろ弛んだりするんです。上脊髄反射をおこしちゃうと。。。
(痛いとか痛くないとかいろいろな声が聞こえるが、一定の会話ではないため、テープ起こし割愛)
えっとイロサシ問題というか、どうでしょうか、その伸筋の痛みはD6にでるとか屈筋の痛みはD1にでるとか。どうだったでしょうか。まあ、そう思ってみればそうみえてきちゃうものなのかなぁと。でもそうなってますよね、どうやらね、ええ。いかがでしょう? ですね、ですね、よかった。いずれにしてもですね、案外重要なことっていうのは胸から出て首に入って腕に行くんだよということが理解していただければ、いかようにも応用できると思います。そう、では、次は、次、じゃあ4とびの話を行こうかなと思います。16頁いきます。椎骨の刺激が4とばしででるんだよというの、われわれいっていますけれども、実際そんなような気がしています。何かそこに根拠があるのだろうかとか、あるいはその均整師じゃない視点で見たときにどんな風に見えているのかと。どんな風に見えてるのかとか、どんな風にむしろ説明できるのかなという観点で僕は探していますけれども、これも前回の全国講習会の中で出てきた話です。伝導路のお話をその時は伺いました。伝導路が4つ、上行して、何というか刺激がとんで行くんだよと。で、4とばしって何か、何が4とばしなんだろうと、僕自身も均整師になりましてですね、ずっと考えてて何だろう何だろうということで2つほど思いついていることがあります、これかなということで。1つはですね、多裂筋です。多裂筋っていう筋肉が背中にあって、これもですね、これもまた本によって記述が違います。多裂筋の起始停止、これが4つとばしだったり1つとばしだったり2つとばしだった
り3つとばしだったりいろいろいあるんですけれども、つじつまをあわせるために4つとばしを探してきました。これはプロメテウスのもの、18頁ですね、18頁プロメテウス。多裂筋、C2から仙骨までくっついてて、凹突起と3から5つ上位の椎骨の棘突起を結んでいると。つまり、約4つずつ上がっていくというものですね。ま、ふつうにだから運動系で考えれば多裂筋が影響してないわけがなくて、4つとばしで刺激がとんでいくというか、椎骨は連動して動いていくだろうということが言えると思います。これならこれだけでかまわないと思うんだけど、もうひとつあります、もうひとつ。4飛びです。4飛びのもうひとつある、神経ですね、4つ下の椎体を知覚しているのは4つ上の脊髄神経だというですね、研究が出ていてですね、『見える腰痛』という本で。

じゃーん、これ。本が出たのが2012年ということで、19頁をちょっと見ていてください。19頁の左の線をひいているところ。骨節線は、骨節線はというのはさっき言ってたスクレロトームですね、「スクレロトームは、脊椎をななめに横切り、後根神経節、脊髄神経より腰椎副側脊柱線上、背側正中線上において約4分節相当距離だけ尾側に位置する」と、書いてあります。何のこっちゃとなりますけれども、とりあえず4という数字ね、ここでひっかかった訳です、僕はね。4とばしだっていうね、感動しまして。何が書いてあるかというと、4つ上が責任椎体だということが書いてある訳です。骨節線は脊椎をななめに横切り、(板書中)こうなっているという。で、これがずっとこういって筋肉だったり皮膚だったりということで感覚しているんだと。で立体で見れるんだという本なんですね。だから見える腰痛っていうのはそういう意味なんですよ。見える腰痛。これはですね、高橋先生・・・(板書)4つとばしがじゃあじゃあじゃあじゃあ、脊髄神経は、脊髄神経で言うと、椎体の下の椎間板であったり、もうひとつ下の椎間板であったりそこらへんを知覚しているという脊髄神経はあります。さらに4つ下となると何がつかさどっているかというと、これがね、また交感神経性の求心性線維、自律神経が知覚している、自律神経の知覚線維がそこを知覚しているということがこれに書いてあります。どの辺に書いてあるんだろうな。ちょっと読んでみましょうか。

「基礎研究を始めてすぐに筆者はラットの5と6の椎間板副側部と鼠径部皮膚とが神経的につながっている実験結果を得た。その機序はL2脊髄神経に含まれる二群求心性線維または脊髄反射であることが判明した。二群求心性線維はその後、椎間関節と坐骨神経の間、椎間関節と背筋の間にも見出された。こうしてラットのL5L6椎間板はL2後根神経節細胞に支配されていることが明らかになった。しかしその求心路がわからなかった。L2後根神経節を発した求心性線維はどのような神経経路を通ってL5L6椎間板外側部に至るのか、千葉大学脊椎外科腰椎班の研究によりその経路が傍脊椎交感神経幹であることが判明され、これはつまり交感神経幹ですね、著者らはそれを交感神経性求心性線維と命名した。一方椎間板背側部に交感神経性求心性線維だけではなく、当該分節とその近傍の分節の後根神経節細胞由来の体性求心性線維も分布することもわかってきた。」

ははぁ。体性神経も近くにあるんだよと。「後縦靭帯、椎間関節、仙腸関節は体性線維と交換神経性線維の2重感覚支配をうけていることがわかったと。いうことが書いてありますね。2重に支配されていると。交感神経性にも支配されているし、体性神経性にも支配されていると。交感神経性求心性線維は硬膜にも認められた腰椎に交感神経由来の神経線維があることはすでに報告されており、それらの神経線維が求心性線維である可能性も示唆されていたが、後根神経節に細胞体をもつ確実な求心性線維であることは千葉大学腰椎班が最初証明したと。」いっちゃうましょうか。「交換神経性求心性線維の通過経路、脊髄神経からはく交通枝、某脊椎神経間かいはく交通枝を経て椎間板に至るのはしかしながら時期を同じくして筆者が報告した体性求心性線維の横断面で、同心円上、矢状断面で放射状の立体構造、、、」これですね、この、こういうななめに走るんだよと。ななめに知覚しているんだよと。「とは明らかにそぐわないものであった。椎間板外側部副側部、腰椎◼︎コウオウ◼︎要素は腰椎を切除してもL2後根神経節細胞の数は不変であった。さらに脊柱管内部の参照点については交換神経幹を切除すると支配後根神経節細胞の分節性がより明確になった。」うん。「これらの結果から筆者は現代では交換神経性求心性線維は内臓とともに主に脊柱管内部の組織に分布すると考えている。交感神経性求心性線維の機能としては血管感覚など自律神経系の機能が考えられる。交感神経性求心性線維が痛みに関与するかどうかはまだ決定的ではないが、病的な痛みに関与する基礎的研究・臨床的研究の創設が千葉大学の研究班から多数報告されている。」と書いてありますが、交感神経が痛みを知覚しているというのはほぼたぶんそれで理解してていいと思います。標準生理学っていうお医者さんなんかが使っているやつ、お医者さんですよね、たぶんね。お医者さんが使っている生理学の教科書、なんかにはもう交感神経の求心性というのは痛みの知覚、内臓の痛み知覚をしているのは交感神経の求心性線維、そして迷走神経であるということに関してはそうではないというというような書き方がありますけれどももういくつかの資料をあたると、例えば、◼︎1000粒の副交感神経の求心性の線維もこれも痛みを知覚しているという記述もあったりもします。だから交感神経の求心性というのは痛みを知覚していると。痛みというのは背中に現れるんだよというような理解でいると生理学的には齟齬がないだろうということが書いてあります。ま、読むのも大変ですけれどもね。何だか、何語だよみたいなことになってますけれども。とりあえず4とびで交感神経を介して知覚されているよということが書いてあります。どうやら。どうやら。なので、どれほど信用できるかというのはわからないけれども、ひとつの参考にはなるだろうと思います。そうですね、あとじゃあ、まだ時間はあるのか。何しようか。

「質問いいですか」はい。「4つとばしというのは私まだ1年生なんですけど、もともと4つの椎骨のペアが発生していったんじゃないかなと私なんかは思ったんですけれども、例えば首は前後回旋、上下の4つのペアがつながって全体の動きをシェアしているような格好で◼︎施術そのものができてきたんじゃないのかなという感じを受けたのですが。だからそういう格好で神経もそれに従って発生しているから当然そういう格好の結びつきがあるんだという風に理解したんですけれどもその理解は間違ってますでしょうか」とてもそれでいいと思います。って僕がいいと思いますって言える立場じゃないと思うけど。僕自身もそんな理解ですね。だから筋肉も4つ一緒にくっついているし、だから神経も4つ一緒にくっついてていいんじゃないのって。「私土木なんで、行動力学的に考えるとそういういろんな動きをさせるのに1つの椎骨にいろいろな機能を持たせるよりもそれぞれ得意な動きがあってそのペアを重ねることで全体がなめらかな動きができるという格好でそもそも発生してきたのではないかなという感じを受けたのですけれども」はい。

まさにそうですと思いますよ、僕は。僕はそう思いますよ、きっとそうなんでしょう。あとその4つとばしということで言うと、伊藤先生が新しくデルマトームのを新しく更新しまして2015年版が今度出版される訳ですけれども、それも例えばコピーしてきたところにあると思うんだけど、23頁を見ましょうか。このあいだ伊藤先生にインタビューをしてきてですね、伊藤先生がデルマトームの本を新しく作ると、それについてお話を聞かせていただけないかということでお話を聞いてきました。この39頁に渡って、鳥居先生が文字起こしをしてくださって、その中で伊藤先生の新しいデルマトームはですね、何を指標にしているかというと、帯状疱疹ですね、帯状疱疹がどこにでるのか、それにさかのぼってどこに責任椎体がどれなのかというところで研究をされて精査されています。その中で皮膚にこない、たとえばC1神経というのは皮膚まで来る来ないと。C1というのは筋肉を動かすことで精いっぱいで皮膚までは知覚していない。これはこれまでの研究でもそうなっていますね。だからデルマトームの図を見てC1ないなというのは見れると思います。で今回新しいところとしてはL45、L45も筋肉までしか行っていないんじゃないかというのが伊藤先生の研究です。これも今その、東京医科大学かな、その解剖班が研究を続けているところみたいです。掘っていってもその先、じっさい神経の先が皮膚に入りました、さらにどんくらい広がってんのみたいなのはそこまで追いかけるというのは非常に困難らしいんですけれども実際にL4L5の外側にはでてこない。自分が見ている感じではね、ということでした。そしてその皮膚の何でしょう、帯状疱疹のレベルからいってもそれは見えてこないからそれはないんじゃないかというのが伊藤先生の研究ですね。で、このインタビューの何と、39ページにもわたってこのインタビューはあるわけなんですけれども、一部を持ってきまして、Kというのが僕です。でIというのが伊藤先生ですね。

でこの左のブロックの3つ目、2つ目から行きますか。K僕です。「そうすると深さ次第で効果が変わってきちゃう」というのは僕の合いの手です。でIですね。「それもあるでしょうね。それで行くとT10からT12に出るとこのズレですよ。T7の棘突起の所は4番5番しかこないんですよ。後肢はこんなにズレてくる。前枝というのは肋間神経なので前に出てくるやつが前枝ですね。この前に出てくる前枝というのはそんなに今までのものと狂いはないと。肋骨沿いに出てくる。なんだけど、後枝というのは、それこそ背筋をつかさどっているのは後枝ですけれども、その後肢は下にずれていくんだと。ちょっとずつ下にずれていく」ということを先生おっしゃっていて、おっしゃっていてというか、帯状疱疹はそんな風に出てくるというのを言ってますね。で後枝はこんなにズレてくる。7はどこに行くかというと、10、11の間から12までズレてくる。ここがわからないと、わからないと、というのはわからないと先が見えてこないだろうよということです。でT2はT2でいいんですよ、でだんだんずれてくるんですよ。5番が7になって、6番なんて9、10に出てくるからと。僕のアレで均整は4つとばしで見るんですよっていう話をしました。でそれならあうと。「それに気付いたことは立派だと思いますよ。それをキチっとやっておかないと生徒は何で4つズレんの?っていうことになると。だから5番目の棘突起、これは12番が来る訳ですよ。腰椎ですね。腰椎の12番、あー、腰椎の5番のところには12番の神経、12番の椎体の上にある皮膚ですね、これはどの神経が来ているかというと、胸椎の12番からきているんだと。というそういうことがずっと書いてあるんだけども、われわれ均整師なので皮膚の知覚であるとか、皮膚の刺激だけでやっているわけではないんですよね。皮膚の下には筋肉があって、筋肉の下には骨があると。これがさっき出したスクレロトームであったり、デルマトームであったり、ミオトームであったり、それでズレてくるものなんだと。前に関してはそんなにズレないけれども後ろはズレるんだよと。これで言ってもやはり4つとばし、4つとばしって言っても全てがそれであうわけではないけれども、4つとばしになってくると。後枝がずれる、後枝というのは後の枝ですね、後枝がずれる、後枝4つぐらい下に出てきちゃうんだよ、ということで研究していると。成果が出てますよと。

これがわかったところでやっと手技に繋げていけるということですよね。研究がおざなりな中で解剖の本をテキストにして実際に手技を行おうとするとやっぱりちょっとずつズレていっちゃうと。もちろん我々その椎体を動かしてやるという刺激法が多いでしょぅから、スクレロトームというのがいいかなぁと思いますけれども、ただ、その中に皮膚があって筋肉がある。だから一回の刺激の中で3つ4つの刺激が当然入っているということですよね。でその中でとりわけ今回骨動かしました、皮膚に刺激を入れました、という意識をしていればそれはいくらかは使い分けられると。その中で70%骨入れました、20%筋肉入りました、1%皮膚です。というような使い分けができるのかなと、いう気がしています。というですね、これはまあ、半分宣伝です。このー、インタビューはこれまで先生に赤を入れてもらったわけではないし、僕もまだいじっていないのでまだこれはちょっとずつね、読みやすくなって今度の身体均整法研究ですね、今年度中に出したいと思っております。その中で発表します。で伊藤先生の方は10月頃出るだろうと。医学貿易ナントカ社から出る予定になっています。

ということで何やろっかな。じゃあ、えっとですね、もうひとつ、交感神経幹のとりわけこんかい星状神経節をピックアップしてそしてそれを刺激して身体を変えるということをやっていますけれども、たとえばですね、上胸部、椎体の前にある筋肉が緩めば、星状神経節の中の緊張も取れてくる、体性-自律神経反射が起こるよというものをちょっとやってみようかなと思います。それじゃ、背中凝ってるよっていう人いますか? まだ4時だもんねぇ。

あ、ありがとうございまーす。ちっちゃいの、ありがたいです。
「ミニチュアと呼んで」肩見ましょうか。(施術中)肩の・・・あ、これは全然おしゃれ技じゃないので恥ずかしいんですけど、これですね、これをとりたいと。で、ここの緊張があるということはここも緊張がある。見るからにここに緊張がある。これをここでとれるんじゃないかということでちょっとやってみたいと思います。ここの星状神経節に入ってくる交感神経というのはTの6番から入ってくると、でここにあると。特に首から上に行くものは4番から上なので、たぶん上頚交感神経節あたりに緊張があるとこの4番あたりにも緊張が出てくると。で胸になんかあったときには6番に出てくると。いうのがその僕が現場で見ている感じでいうとそんなふうに見えてますね。では先生、仰向けでお願いします。松岡先生のじゃあ、D1の脇なんかちょっとさわってみましょうか、どなたか。緊張感が取れればいいなという感じです。「証言ね」証人がいないと。『右にしよっかな』右!?「そういえば、わたし味覚がないんだ」大丈夫ですか、みんな。右のコレね。『胸椎12番の2側の間が星状神経節の操法のポイントなんですよね。だからそれのところで見ていけばいいと思うんだけど』ああ、確かに2側だと左の方に緊張があると。はい。なるほど。

そうそう、オステオパシーの本なんかをみるとありますよね、『いやいや、類別克復法に出てる』類別克復法にも出ているらしいです。(笑)あ、でてますよね。オステオパシーだとこういう方法で(笑)「わーかわった♪」今、僕は仰向けで寝かせて指を立てて体重で刺激するということをやりましたけれども、それこそその手を貸してもらってこのよくやるやつ、とかそういうことをやるといいかも。とりあえずその背中の脇を緩めてあげて、4側じゃなくて全然大丈夫、4側よりも棘側のほうが全然良いかも。なぜなら後枝は下がるから。じゃあちょっとやってみましょうか。これは星状神経節の緊張を体性神経から刺激を入れて、反射を飛ばしておさめる方法を設計してみようかな。どこでもいいんだけど、星状神経節だからここを通っていることで言えばT6以上で見ていきたい。でとりわけその、人によって腕に問題があったり顔に問題があったりするから、顔に問題があったりすれば4番とかかなあという気がしてますけれどもという話です。いくつとばしではなくて、左なら左の交感神経幹の緊張をとるために体性神経から刺激を入れてみようという操作です。じゃ、ちょっとやってみましょうか。

(お互いに施術中)
じゃあちょっと肩コリをとってみるというのをやってみましょうか。肩コリですか。じゃあちょっと後ろ向きで。先生、肩コリ感じていますか。どっち側で感じていますか。
肩甲骨が狭まっているということでいうと、右かな。右の方が狭まっているということでこれをやってみようと思います。いずれにしても左も右もとっちゃえばいいんだろうという気がしてるんですけど。こういうのは実験ですからね。じゃあ、仰向けでお願いします。ベルトはつけたままでOKです。そんなにデリケートなことはしてないです。そっか、先生も肩コリは感じてらっしゃるんですね。とりあえず押えました。・・・これでどうですか。「よくなりました」やったぁ。こんな感じですね。

いろんな操作のやり方があって、その中で構造のわかりやすい操作をピックアップしてみたいなと思ってやってみました。星状神経節というのはあるんだよと、そもそも。あるんだよということで、そこを通って交感神経幹が上に行くんだと。だから胸から上の症状というのは交感神経幹を操作すること、星状神経節を操作することで変わってくるものなんだというの実感していただければなということで今回企画してやってみました。まあその、なにもこれだけがベストな操作、そもそもベストな操作っていうのもあやしいなという気はしているんですけれども、頸を押えることで変わってくるものがあるんだ、特に、特にですね、自律神経症状に関してそうだということで前回は話ましたけれども、今回は骨格の疾患ですね、何というか、運動器の疾患にも非常に有効だと。例えば五十肩なんていうのは痛みがきつくて寝られないなんていうのもありますけれども、この寝られないということに関しても非常に緩和するということがあります。実際、その肩の動き自体というのはしばらく後ですね、1カ月2カ月くらいで関節を動かしてあげればいいのかなという気がしております。ただその何でしょうね、実際現場で使ってみるといろんなことに応用が利くというか、いんろなことというかあらゆることに応用が利くということが分かっていただけれるんじゃないかと思います。なかなかそのこれを実感してもらうというのが今一つ、僕の工夫がうまくいってなくてですね、伝わってないかもしれませんが、理解していただければなと思います。

もう一つですね、アンケートを最後にありました。なので、アンケートをよろしくお願いします。今回その、実は僕これが一番言いたいところなんですけれども、何ていうか均整法の会を進めていく中でいろんなことをやらなければならないんですけれども、例えば出版事業をもう少し充実させたいなというのがあります。そして講義自体もですね、充実させていきたいので、いま経絡の会議というのをやってい、スケジュールが僕が忙しくてという感じですけれども、経絡の会議をやりますので是非参加したいという方はですね、是非アンケートの方に連絡先等を書いていただければ連絡いたします。で経絡の会議というのは講義をですね、均整法における経絡とは何かということからそれをいかに講義の中に落とし込めるだろうかというような話をしていきたい、引き継いでいきたいというものがあります。もう一つは僕自身がやっていることでいえば、内臓操縦法もそういうことをやっていきたいなと思っています。それは先輩方から話をうかがってとか、それを研究してとかさらにそれを出版ですね、出版につなげていけたらなぁとそれはょっと時間のかかることでしょう。ただ、今すぐできること、例えば今伊藤先生のインタビューをしてですね、文字起こしして雑誌載せると、身体均整法研究に載せるということで今やってます。それはもうご協力いただいて映像を撮っていただきました。そして文字起こしをしていただきました。だからあとはもう赤ペンを入れて雑誌を作るだけということになっています。そういう活動をみんなで手分けしてできたらなと思っておりますので、出版の方のご協力をしていただける方も是非ですね、名前と連絡先を入れていただけるとありがたいなと思っています。今思いついていることでいうと、伊藤先生の講義がありますでしょ、伊藤先生の講義の中でスライドの講義が、伊藤先生って内臓の講義をした後に、内臓の生理解剖学をやった後にスライドのね、もってきた資料をやるわけですけれども、あれを文字起こしすると、で資料を落とし込んで本を作るあるいは映像に残していくというようなことも一つ出版部としてやっていきたいなと。まったく一言も伊藤先生に断わっていないですけれども、これだから我々の方で準備してこういうことやりたいんです、スタッフそろいましたいかがですかっていう話を持っていきたいということですので、是非スタッフとして名乗りを上げていただけたらなということで思います。

そしてもう一つですね、9月23日の1時から天内先生のお宅でですね、ブックカフェということで、僕が伺います。ただ、資料自体はしてもすばらしい。自体はっておかしいか。資料はみたいけど、天内先生は恐いからっていう人、是非ね、僕もいますので緩衝材になれるかなと思います。しょうがない、しょうがないというか、とても楽しいですよ、本がね。こんな資料が残っていたんだっていう資料がちょこちょこありますから。いかにそれが重要かというような話もそれをおりまぜながらやれたらなと思っております。天内先生は今後もこれを続けていくらしいので、だれか僕の変わりにやっていただけたらなと思っております。というね、何より我々手技者なので明日何が飯のタネになるだろうかというところを考えなければならないけれど、ただそれだけでは会としてやっていくのは見劣りするだろうと。もう少し研究を続けていかなければならないし、いくらかクリティカルなという言い方をした方がいいんでしょぅか、批判的なというかですね、均整法で亀井先生がこういったという資料が残ってます、そうかそうなんだと鵜呑みにするだけではですね、進んでは行かないだろうと。もちろんそれは尊重すべきだろうし、もちろん資料は確実に残していかなければならない訳だけれども、もちろんそれは検証していななければならないし、発展さしていかなければならないということで、なので今日もおしゃれ技というよりはいくらか泥臭い技で機能と構造との勉強をできたらなと思ってやってみました。はい。時間どおり。
「先生に礼」『ありがとうございました』

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