第三 脊髄神経の位置
成人の脊髄は載域の上縁よりL1の下縁に達し、まれにL2まで達することもある。脊椎突起に対する脊髄神経の位置は躯幹の屈伸により多少の移動はあるけれども、次の方法で測定することができる。
上4頚髄神経は一を減ず。
下4頚髄神経および上6胸髄神経は各々二を減ず。
下6胸髄神経は3を減ず。
つまり第3頚髄神経は第2頚椎棘突起に相当し、第8頚髄神経は第6頚椎に第9胸髄神経は第6胸椎突起に相当するわけである。
脊髄神経のその椎間孔を出てくる点は比較的浅く、第7頚椎においては2.6cmで、脊椎突起にほとんど併行してその間隙約2cmにすぎず、そして第一腰椎にいたっては4.5cmの深さにあり、その間隙5cmである。