第2例 高◯某 49歳 生まれつき健康で,、少しお酒をたしなむこと以外はほかに問題とするところもない。ただ27歳のときに脚気を患ったことがある。ワッセルマン氏反応陰性。 主訴は、数年前から両肩から上腕部にわたって発作的牽引性疼痛があって、頚まで痛くなったときには喘息発作をおこすという。そして同側の頚部にいちじるしい知覚過敏があって、自分でそこをおさえれば喘息発作が鎮静することに気がついている。なおその発作は本人が好きな謡曲を演じることでいつでも誘発できるらしい。 X線所見は胸部大動脈瘤であり、謡曲によっ ...